「なんやただの会議室やん」
ドアの向こうには広い会議室。
(なんだ、この感じ・・・)
良守の違和感を残し
その反対側にはちゃんと次の廊下に出るであろうドアがあった。
「さっさと進もうぜー」
なんていいながらはいって言った銀時。
瞬間、ドアとともに銀時の姿が消えてしまった。
もちろん
会議室などないし、目の前に見えるのはただ続く廊下のみ。
「え・・・・?」
「は?」
「銀時!?」
「・・・消えた・・!?」
突然のことに、そこにいたものはただ驚くことしかできなかった。
「なんだよ、これ・・・」
take11 消えるドアとあかないドア
「マジでか・・・・」
あたりにはだれもいないし、ドア消えてるしどうなってんだよこれ・・。
場所はただっ広い会議室だが、入ってきたドアはなくなり
さらに反対側にあったドアはかぎが掛かっていて
ここからは出られそうにない。
「はぁ・・・・・・」
銀時は大きくため息をついた。
出口はドアひとつ。鍵はかかっているが、ここからでないとはじまんねぇな・・。
「おりゃぁぁぁぁああ!!」
<ドシュ>
銀時はおもっいっきりドアを蹴り飛ばした。
「・・・・・ってぇーー!!どんだけかてーんだよこのドア」
ドアはあかず、銀時はダメージを負った。
「どうしろっt「ケツアタッァク!!!」
<ぶごっっ!>
そこにさらに声とともに刺激が。
これは大ダメージだ!!
そのまま銀時は地に伏した。
「いたいよこれ、地味に痛いよっ!!」
頭を抱えて顔をあげると、目の前にはミルモがいた。
ちょうど目線が合う位置だった。
「ミルモ・・・おまえもいたんだ、あそっか俺のあたまん上に・・・。」
「いまごろ気づくんじゃねーよ。」
ミルモはみるからに不満そうだ。
「お前がけりなんてするからこっちは落とされただぞ」
「あ、そう」
銀時はその場に座る。
「んないってもよー。ここは出口あそこだけなんだぜ」
「はぁ?!なにいってんだ」
どうやらミルモはついさっき起こされたようで、はぐれたことは知らないようであった。
銀時はいままでのいきさつをさっと簡単に説明した。
「へぇー、で鍵がかかってるんだな」
「なんとかしねーと俺たちずっとここにいることになるぜ」
「・・・それはごめんだな・・・よしっまかせとけっ!!」
ミルモは立ち上がり、マラカスを出した。
そしてカシャカシャと踊りだす。
「ミル♪ミル♪ ミルモでーポン!!」
ぱぁぁあとマラカスがひかって、そのひかりはドアまでいって消えた。
ミルモは魔法をつかってドアを開けようとしたのだ。
<ガチャ>
<ガチャ>
<ガチャ>
銀時はドアをさっそく開けようとするが。
「・・・・・あかねぇンだけど。」
「は?なんでだっ!?」
「しるかって。はぁ、、助けをまつしかねーか」
「ええー。」
その結果にミルモはいやな顔をする。
「しかたねーじゃん、こんなただっぴろい会議室でのんびりと・・・」
「・・・・まて」
銀時の言葉をミルモが遮った。
「なんだよ。」
おもむろにミルモをみる銀時。
「こんなに広い会議室だ。どこかに鍵が隠されているかもしれねぇ」
「・・・・・そんなことわかるのか?」
「わかんねーけど、探してみる価値はあると思う」
「って、そんなRPGみてーなことあるわけがねぇだろ?」
「・・・・・ここは旧上層部本部だったよな?」
「・・・・・・・。」
かわって良守たち。
「とにかく、進んで書類を手に入れよう」
「そうね、そこにこのことも書いてあるかもしれないし」
アルフォースと、紫穂は提案する。
その姿は比較的には冷静だった。
「そうですね、ここでたちどまっていてははじまりません。」
アレンは賛成し、先に進んだ。
良守を除いて。
「良守っ、どうかしたの?」
赤ずきんはさっきからうつむいたままの良守に話しかけた。
「・・!なんでもないよ。先に進むんだったな・・。」
「うん、」
赤ずきんは何か言いたそうだったが、うなずいて足を進めた。