「い、イヴァンさん。元気そうでよかったです。日本の暑さにこたえてないかと・・・うぅ痛いです、痛いですっ!」
「ライヴィスー!」
「フフフ、僕はこの夏休みがどんなことになるのか楽しみにしてるんだよー。」
「そこまでだしー。トリースにてぇ出したら容赦しないしー。」
「フェリトスー・・。俺はこれてうれしいですよ。」
この5人はついさっき再会したばかり。
トリースは言ったら言ったでトリースの後ろに隠れ、ライヴィス、エドァルドは相変わらずだ。
「おい、てめぇ・・俺のこと忘れてないだろうな。」
「あ、君獄寺君だっけ・・?」
そしてなぜか獄寺。
「そうだ、わりぃかよ。」
「フフッ。君気に入ったよ。それにあのことも似てるしね。」
「ば、バカにするな!とにかく10代目に何かしたら容赦しねぇぞ!」
「ツナ君もかわいいよねー♪」
・・・どうやら獄寺君はイヴァンが気に入らないらしい。
メンチをきっていてなんか怖いですよ・・。
「い、イヴァンさーん?」
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タタタッ
「・・・確か、こっちだったよな。」
ギルベルトは道中を走っていた。
新八たちと別れたあと、お店や神社をうろうろとしていたんだが、突然ピヨちゃんが飛んでいってしまったのだ。
「俺様を一人にしないでくれ、ピヨちゃんっ!」
ケセセセ・・一人楽しすぎるぜぇー・・
なんて思いながら曲がり角を曲がると、今一番会いたくない奴がいた。
「あ。」
すぐさま戻って隠れる。
なんであいつがこんなとこにー!早くピヨちゃんを・・。
まだ気づかれてない。ここは引き返して・・。
戻ろうとしたところだ。
<カコンッ>
変な音がしたと思ったら体制がくずれる。
どうすることもできず、そのまましりもちをついてしまった。
「いだっ!!だれだこんなとこに空き缶捨てた奴は・・・!!」
・・なにかいやな感じがする。
横を向けば、目が合ってしまった。
そいつはにっこりと笑って、なにかつぶやいている。
「コルコルコルコルコル・・・・」
そう、確かに聞こえた。
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「イヴァンさん。帰りましょうよ・・・」
そういったのはトリースだがイヴァンは聞く耳をもってそうにない。
獄寺と、イヴァン。手は出すに出せないが
コルコル言ってるイヴァンにはさすがの獄寺も恐怖を覚えた。
でも引こうとはしない。プライドにかけてだ。
「・・あはっ♪まぁいいかな。いずれはみんな僕のものになるんだしね。」
そんなことをいかに簡単にいえてしまうことはイヴァンの醍醐味だ。
「はっ!やっぱてめーはきにくわねぇ。」
「コルコル・・・。」
「あーもうやめてくださいっ!」
とライヴィス。
「・・・・フーン僕は楽しいのになぁ。君もそう思うよね。ギルベルト君。」
<ビクッ>
もし音がなったらこんな感じだろう。
ここは急いで素通りしようと、足をはやめていたのだが、もう少しで抜け出せるところで声をかけられたからだ。
「・・・っ俺は急いでるんだよ。声かけるなっ!バーカ!!」
「あはっ♪やっぱりかわいいな、」
「な、なに言ってやがるっ!」
「てめー、ギルベルトとかいったな。」
これは獄寺君。
「あぁ?だからどうした?」
「こいつの仲間か?」
イヴァンのことを言っているのだろう。
「なっ!なに言ってやがるっ!だれがこんな骨太と仲間だって!?」
「ちげーのかっ?」
「こいつと仲間でいられるのはライヴィスたちバルトだっての!俺様はこいつとはなーんも関けーねぇーよ!」
「ぎっ、ギルベトさーん!?」
「トリース、なんか楽しくなってきたしー。」
「えーそうなのかな。」
「フフ。今なんか言ったのー?」
「あ?ああいったね、聞こえなかったのか。バーカ」
「骨太っていったんだよ、このマフラーバカ。」
「「やっぱてめーは気にくわねぇ」」
「ふーん。やっぱり似てるなぁ。じゃー君たちにはお礼にのろいをかけてあげるよ。・・・コルコルコルコル・・・」
「ひぃぃ!イヴァンさんがぁ久しぶりに本気モードに!」
「ライヴィス!ここにいては危険ですね。」
「私らも行くしー。」
「ま、まってよフェリトス!」
「俺も早く行かなきゃやべーな・・」
「ま、まて何なんだよイヴァンてのは」
「あんまりかかわらないほうがいいぞ。じゃそういうことで!」
ギルは走って去っていった。
「・・・あれ、なんか姉貴にもあってねーのに腹痛が・・・」
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「うぷっ・・・気持ちわりー。」
えらい目にあった。やっぱあいつは大嫌いだ!!
それより愛しのピヨちゃんはどこに・・
「みーどりたなびくーなみもりのーー♪」
どこからか、歌が聞こえた。
と、目の前に黄色い鳥が通り抜けていった。
ぴ、ピヨちゃんか!?
追いかけていけば、でかい建物についた。
・・・並盛中学?
門が開いてたので中に入っていく。
「おおーなくしょうなくーなみがーいいー♪」
黄色い鳥が、歌っていた。
ピヨちゃんにはそんな芸はないし、ヒヨコ違いか・・・。
と思っていると、目の前に人がたった。
黒髪の奴だ。目つきがわるい。
「なに?君。ここの生徒じゃないね。」
「ああ?わりーかよ。」
「なら、出てってもらおうか。」
「いわれなく・・・あっ!」
さっさと出て行ってピヨちゃんを探しにいこうと思ったが、言葉をとめる。
奴の方にさっき歌ってたヒヨコとともにピヨちゃんがいたからだ。
「なに?」
「ピヨちゃん!!こんなところに!!」
「・・・ピヨちゃん?」
「やっとみつけたぜー!俺様のようにかっこいいピヨちゃんっ!!」
(おれさま・・・)
「このヒヨコ、君のなんだ。」
「ああっ!俺様はギルベルトだ!てめーは?」
「・・・ふーん。名前を教える義務はもちあわせてないよ。」
「なんだよっ、俺様も教えたんだから早く教えろ!」
「むかつくね、君。しつこいと、かみ殺すよ。」
もっているトンファーを向けられるが、こんなのさっきにくらべりゃ怖くない。
「なんだ?やるのか。そんなの別に怖くねーぞ。」
「そう」
<シュバッ>
「うおっ!」
いきなりトンファーをふりやがった。
それをなんとかよけきった。にらみつけてやる。
「いきなり何しやがる!」
<シュバッシュバッ>
続けて2発も・・。
なんなんだこいつは。
「うわっ!」
まじかよ、ここ日本だよな・・・?
「・・・・・君、なかなかやるね。」
そんなこといわれてもうれしくねーし。
「ふぁあ・・眠い。僕はいくよ。」
「ま、まて!まだ名前を聞いてねーぞ!」
「・・・ふぁぁ・・・・・覚えておくよ。ギルベルト。」
そういって去っていった。
・・・・・変な奴・・・・・。
ピヨちゃんは見つかったし・・・帰るか。
日はもうオレンジ色をしていた。