よぉ、俺はアーサー・カークランドだ。
前回、やっとあの二人(アルフレッドとフランシス)から解放され、き、菊に会えたらと思ってな出てきたんだ。
ま、まだ会ってないからな、と、遠目からでも・・(それストーカーbyギルベルト
うるせー!
そのまま会うわけにはいかず、向こうの別荘の草むらに隠れてた。
(枢軸側と連合側で別荘は別々)
様子を伺うだけだっ!
すると、二人が別荘の前に来た。
ひ、土方か?でも雰囲気が違うな。容姿もいつもの黒服ではない。
もう一人は・・誰だ?茶髪の奴だ。
「ここでいいのですか?」
「そうでござるよ。エリザ氏来たのでござる」
ご、ござる?ニンジャか?
「あらいらっしゃい。トッシー、バジル君。もう少しで用意ができるから待っててね。」
「はい!」
茶髪の奴はバジルというのか・・。トッシー?
しばらくして、エリザが出てきた。
「さあ、いきましょう。」
「エリザ殿、拙者、このような場に参加でき光栄におもいます!」
拙者って・・やっぱニンジャか?
「菊氏の家はすぐそこでござるよ。」
「たのしみねー」
あ、そうだ。ついていかねーと・・。
立ち上がると、何もないはずなのに大きな影が覆いかぶさる。
「え?」
「何してるんです?このお馬鹿さんがっ!」
「ろ、ローデ!?いや、別に。用はないんだ、じゃあな。」
その場を即座にさろうとして、肩をとられた。
「話してもらいますよ。」
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本田家
「ふぅ・・・やっときりがつきましたね。無理して徹夜をふやした甲斐がありました。」
どうやら、夏コミの準備はだいぶ順調なようだ。
「今日はエリザさんたちも来ますし、片付けてお茶の用意でもしますか。」
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「あら、お妙じゃない。どうしたの?」
ここは沢田家。お妙はビアンキを訪ねて来たのである。
「こんにちは、ビアンキさん。アーサーさんがきたって聞いたの。」
「え、あの子が?それは楽しみね。」
「フフフ」
なぜか黒い空気が沢田家を包み込む。
(な、なんだろこの空気・・・。)
リボーンに無理やり宿題をやらされているツナはそう思ったという。
「さっさとやれ!」
「うわっ!」
ツナはリボーンにケリをくわされた。
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<ピーンポーン>
本田家のチャイムがなった。
「はーい。・・・・こんにちは、エリザベータさん、トッシーさん、バジル君。」
「おじゃましまーす」
「おじゃまするでござるよ」
「おじゃまします。」
3人は家の中に入っていった。
「今お茶出しますね。」
「ところで菊。夏コミの準備はどう?」
「だいぶ進みましたよ。後は、仕上げと当日の準備ですね。」
「そうでござるか。拙者もだいぶ進んで、後は印刷所に任すだけでござるよ。」
「私も、言われたものは全部準備してきたわ。」
「皆さんすごいです!僕なんか少しお手伝いをしたくらいで・・恐縮です。」
「いいんですよ、バジル君。忙しい中、手伝ってくれて感謝します。」
「菊氏、今年の夏コミの時期は猛暑と聞いたのでござる。」
「そうですね、その対策もしませんと。あとは・・。」
このあとも夏コミや萌えな話が盛り上がっていった。
「そういえば、日本に来た子達に挨拶はいったの?」
切り出したのはエリザ。
「いえ、そういえば行ってませんね。いろいろ忙しくて。。」
「え、そうなのですか。」
「切りもだいぶつきましたし、顔くらいあわせてもいいですかね。久しぶりに外の空気にも触れたいですし。」
「それがいいでござるよ。みんな会いたがってると思うでござる。」
「じゃあ、今から行きますか。・・・・なにか外でそわそわしている人もいるみたいですし。」
<ビクッ>
その言葉を聴いて、アーサーはのけぞった。
き、気づいてたのか!?
アーサーがここに来たのは15分くらい前。
ローデからやっとこさ逃げてきてここに来たときには、だいぶ話が盛り上がってて入るに入れなかった。
それに、窓は開いてはいたが、この位置からは把握できない。
中に入ろうかどうか、じどもろどもしていたのである。
さて、どうするかだ。
久しぶりだな、菊・・・とかか。それでいいのか?
よ、よおお前に会いたくて。。それは恥ずかしすぎる!!
もんもん考えていると声がかかった。
「こんにちは、アーサーさん。」
振り返ると、菊が目の前にいた。
久しぶりな菊・・・あぁ少しやつれ・・ってそんなこと考えている場合じゃない。
「よ、よょ、菊。・・ひ、久しぶりだな。たまたま通りかかって、な。・・会いにきたとかそんなんじゃ・・」
「そうですか、立ち入り禁止のことは新八君に話しましたが・・」
「わ、悪かった!!から・・・・」
「・・私も、今日は皆さんに挨拶に伺おうと思っていたので、許しはしましょうかねぇ。。」
「そ、そうか。」
何かされるかと思ったが、大丈夫なようだ。安心していると。
「エリザさん。」
「えぇ、菊。」
「?」
・・・なんかやべぇぞ?前言撤回。
「ただし・・・・・この猫耳をつけてくだされば、ですが。」
「えぇぇぇ!??」
予想外。菊はやはりどこかおかしかった・・。しかも黒・・
・・・無理やりつけられた。
「萌えー!猫耳アーサーさんグッジョブです!!はぁはぁ・・」
「きゃぁー猫耳っ!!」
「すばらしいでござるよっ!」
「これが、このどきどきした感じが萌えですか!すばらしい感情ですっ!」
カメラを抱えて撮影し、いかにもオタクなかんじな4人。
な、何なんだよこれ。菊が喜んでくれるのは、嬉しいが・・。
周りの目が痛すぎる!!
そう、ここは屋外。誰かに見られてもおかしくない。
すでに何人か、見て見ぬ振りして足早に去っていった。
しかもこんなときに限って・・・いやな奴が現れるパターンが多い。
「さあ、アーサーさん、にゃーといってみてください!にゃーてっ!!」
ビデオカメラを抱えてこっちを凝視する菊。
「・・・・・・・・・・に、にゃ・・にゃー・・・・」
「おおおおお!!いいです!グッジョブ!」
「アーサー!あなたでも萌えるなんてこんなっ・・」
「萌えるでござるー!!」
「おおっ!」
「あれアーサーさんじゃないかしら?」
「そうね。猫耳・・・。」
げっ!こんなときに限ってあの二人!?
お妙とビアンキだ。
いそいではずしていう。
「ちがっ!これは菊がっ・・その、菊のためにとかじゃなくて、俺のため・・・では、、あぁっ!くそっ」
もうなにがなんだがわからなくなってくる。
あるのは羞恥心と、自分の不甲斐なさだけだ。
「ギルベルトさんにここに来るかもって聞いて。」
「いろいろ、話がしてみたいわ。」
ぎ、ギルベルト!余計なことを・・・。
あ、やべ、涙がでてきそうだ。
「新作の・・」
お妙が何か言いかけたが、そんなの今はどうでもよかった。
後にしてくれ・・
「ば・・。」
「ばかぁぁ!!!!!」
その場から一目散に逃げ出した。
「・・・いっちゃったわよ、お妙。」
「そうね。かわいかったのに・・・。また今度にしましょうか。」
「き、菊殿。少しやりすぎたのでは。」
「そうですかねぇ。今度なにか持っていってあげましょうか・・。後悔はしてません。」
「いいものがみれたわ。こんどギルベルトにもしてあげましょうかしら・・。」
「それは楽しみでござるなぁ。」