撤退、そして・・・

きーーーーーーーーーーん

きーーーーーーーーーーん


耳が、大きな声でなっている。
頭痛がして、頭がくらくらする。
いったいなんなんだろう。

敵が来たのを見て立ち上がった。
耳鳴りがしていたが、この場から離れなければいけないと本能が動かさせたからだ。
だが、立った瞬間、眩暈と頭痛でしゃがみこんでしまった。
本当に私、どうしちゃったの?

「・・る、みの・・・の、、、みのる」

あぁ、どこかで聞いた時のある声。
ぼやける目で前をみると長髪の女の子がいた。
同じくらいの年かな・・・。

「実、あたしよ、レイ。咲野レイ。覚えてる?」

レイ?覚えてる?今の私は言葉を繰り返すしかなかった。
分からない
ワカラナイ
どうして・・・。

どうして、私の名前を・・・。

意識が、遠のいていくのを感じた。

その瞬間、口が無意識に動くのを感じたが、なんていったか、自分でもわからない。

「     」


そのこの笑顔を見て、私は闇の中に吸い込まれた。

ちょっと、支えられている感覚が一瞬したが、定かではない。


Take4  撤退、そして…


パタリ。
音をほとんど出さずに倒れた実を支えたのはナルト。

ナルト「おい!実!実ってば!!」
ミルモ「・・気を失ってるみてーだな」

二人は身を案じたが、気を失ってると分かり肩をおとす。

「おいお前!」

後ろを向き、今にも去っていきそうなレイを呼び止めたのはサトシであった。

「実になにをしたんだ?」

「・・・・・・」

質問に答えず、そのまま歩き出す。

「何かいえよ!」

「・・・・」

なにも答えない。
そのとき

「うわぁぁ!」

やおとのうめき声。

やおとはカプチーノにつかまっていた。

それは、実のほうに気がいっていたのもあったが。

<ドカッ>

銀さんと一護による後ろからのケリで難をのがれた。

 

「あ・・。」

その隙に、レイはいなくなっていた。


「やおとっ!!」

ことねはやおとを抱き寄せた。


そして、きつい声で言った。

「俺たちはあんたらの元にはもどらない!絶対に!」

強い決意をもった目であった。


カプチーノとレプリカはやれやれといった感じでいった。

「仕方ないですね。。その言葉、後悔させてあげますよ。」
「まぁ、ばれたってどうにもならないことでちゅしね。」
「いきますか、レプリカ。」
「はい、カプチーノちゃま。」

二人は去っていった。

そこにはアニメニーズと、ことねと、やおと。
そして、気を失った実がのこされた。


**********

後日後、少し傷を負ったものの回復しているアニメニーズ。
そしてあれからすぐに気絶してしまった、ことねとやおと。
なかなか目をさまさない、実。
病院通いが続いていた。

「-ったくあんたたちってホントバカよねー。敵を逃がすし実ちゃんは・・」
くどくど語っているのはヒロインたち。

あれから、主人公たちはさんざん文句を言われ、精神力はずたずたであった。
それはありがたくもあったのだけれども。

心配なのは3人が一向に目を覚まさない事だった。

**********

黒い空間。

「報告は以上です。」

「そうか、さがれ!」

「はっ」

報告を済ませたカプチーノ。
数日前のことの報告をようやく済ませたのであった。

「やりましたね」

長身の男ーカールは言った。

「えぇ、目的は果たせましたよ。あんがいすんなりとね。
・・・あの二人のおかげでもありましたが。

「・・・あなたを存分に、使わせていただきますよ、   」

フフフ・・とカールは不気味に笑った。


************


「ことねちゃんとやおとくんが!?」
「うん!目が覚めたって!」

きらりちゃんと歌ちゃんは病院にいる。
病室までもう少し。

ガラッ

扉を開けるとすでにアニメニーズはいた。

「これでそろったね。」

ことねはそういうと間髪いれずに話し始めた。

「・・・奴等は、ばれてもなにもならないといった。」

下を向いて歯を食いしばることね。
心配そうにのぞくおとや。

「それだけの余裕が奴等にはある、実がああなったように。でもいう。
目的は良く分からないけれど、アニメニーズを狙っているのと、新しい技術を催して、
何か作ろうとしていた。そして、それは完成に近いということ。」

一息おいていった。

「なにを作ろうとしてるんだ?」

十代がいう。

「…詳しくは分からないけど、それを見たとき、…人の形をしていた。
たぶん、アンドロイドか何かだと思う。それで、この世界を混乱に貶める気だろうよ。」


ふと疑問に思ったことをいうのはケロロであった。

「それと、ことね殿とやおと殿が抜け出したのとどの関係が・・・?」

「詳しく話せば長くなるけど、ただ単に、やり方が気に食わなかっただけだ。」

「こと姉・・。」

深刻な空気であった。深刻な空気なんだけども、それを一変したのもことねであった。

「ちょっと、空気が悪いな。安心させてやるよ。」

「?」

言った意味のわからないアニメニーズを余所にして、ことねは大きく息を吸った。

「~♪ーーーーーーーーーー♪~~~~~~~♪」

歌だった。
なんの変哲もない歌ではあったが、聞いてるだけで楽しくなってくるような歌声。
不思議とさっきまでの空気が一掃されていった。

 

 

「♪~♪」

歌が終わると穏やかな空気が流れている。

「これって・・・。」

きらりちゃんが呟く。

「驚いたか?俺たちは数少ない音族の生き残りだ。歌しだいでどんな気持ちにもなれる。」

「へぇー。」

アニメニーズは感心した。
重い空気が癒しの空間になり、そこに笑い声が響いた。

「病院ですよ!静かにしなさいっ!」
という声が届くまでは・・・。

続く

これは、ささやかな始まりに過ぎなかった。。

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