「イタタタ・・・」
キョン達が助けた女性はお礼をいい、すぐにその場を去ろうとしたところ派手に転んだ。
それを見て、キョン達は彼女のもとへ行く。
「おい、立てるか?」
「・・・・・」
そう聞いても彼女はしゃがみこんだままで動かず、一点を見つめていた。
その方向をみると、なにやら生き物が倒ている。大きさは・・・ねこくらいの小さな動物だ。
この位置からは遠目で姿ははっきりしないが・・・
すると彼女はその生き物のもとへかけて行った。
「キュー・・・」
「大変!怪我してる・・・!」
その動物は例えればプリキュアの妖精のような容姿をしていた。
だがその可愛らしい兎のような姿に似合わず怪我をしている。
すぐあとに駆け寄ったキョン達もその姿に驚く。
「・・・これは・・・プレイス!?すぐに治療しないと!」
ヒールをつかい、治療をしていく菊。
「・・・大丈夫なのか・・・?」
「・・・・・毒をあびて・・・一刻を争います・・・!」
「なっ・・・!?」
「キュアボトルとかどくけし草的なのない!?」
「今は、持ち合わせていません」
「そんな・・・」
「急いでグリーナに向かおう。もうすぐそこだからな」
「は、はい!」
一行はグリーナに向かった。
グリーナってどんなとこ?
こなた「今向かってるグリーナってどんなとこなのさ、すぐに休ませれる場所とかあったりするの?」
菊「グリーナは植物や農家で有名なところと聞いてます。毒を直す薬はおそらくたくさんあるでしょう」
キョン「・・・なら大丈夫だな・・・急いでグリーナにいくか!」
銀時「そうだな、グリーナはすぐ北の方向にある」
そして・・・・・
「ここが、グリーナ?」
「ふーん、のどかなところかと思ったけど普通の町と変わらないかも。」
「宿屋にいこう。宿屋はここらか北西のところにあるよ」
宿屋
ひとまず、ベットにプレイスを寝かせる。
「私、誰かよんできます!」
「わ、私も行きます!」
どたばたと、少女と菊が宿屋を出て行った。
「はぁ・・・まさかあんなとこにプレイスがねぇ…」
「そんなに珍しいの?」
「ああ。・・・って、こなた知らねぇのか」
「へ?・・・うん!…まだ旅に出て間もないから」
「普通、プレイスはこの辺りに住んでないんだ」
「ふぅん」
こなたが知らないのは当然だろう。
無論、キョンも知らないのだが。
「・・・キョン、プレイスはどうだ?」
「・・・!あ、安定はしているが・・・」
「・・・そうかい。」
「・・それと」
<ガチャッ>
そのとき、宿屋の部屋のドアが開いた。
どうやら菊と少女が戻ってきたようだ。
「あ、あの!プレイスがいるって本当・・・ですか?」
もう一人、ショートヘアーでおかっぱ。ファンタジーな世界だというのになぜか着物。
そしてうつむき加減でおずおずと尋ねる・・・これまた少女が入ってきた。
「良い子連れてきたよ!これでプレイスも大丈夫だと思う!」
「あ・・・私は、杜山しえみっていいます・・・!どくけし草・・・持ってきました」
ーーーーーーーーそして治療が行われた。
「大丈夫かな…プレイス」
「平気だろ、そんな簡単にくたばるかっての」
「あのプレイス、本では見たことありません。何の種類でしょうか」
「さあな。・・・妖精だとは思うが」
「よし・・・。あとはよろしくね、二―ちゃん!」
「二―!」
しえみ の肩の上に乗っていた緑の小さい生き物が飛び出した。
「あれは・・・!」
(へぇー、そこはかわらないんだ)
「魔物・・・か、魔物を飼ってるってことは素質はありそうだ。」
「・・・・・」
ーーーーーー
「ふぅ・・二―ちゃんお疲れ様!」
二―ちゃんと呼ばれた魔物はしえみの肩の上に戻る。
そしてキョン達の方に向き直り、少し緊張している様子だがはっきりと言う。
「もう大丈夫です。毒も取り除きました。・・・あとは少し安静にしてもらえれば、いいです」
「よかったぁ~!ありがとう!しえみちゃん!」
真っ先にしえみに近づき手を握ったのはあの少女。
「え/////あ、はい。私は・・・当たり前のことをしただけで・・・」
しえみは赤面し、ますます緊張した趣になる。
「あ、あの・・・手・・・」
「!あ、ごめんなさい!いやだった?」
「そ、そうじゃないです!そんなに喜んでくれてうれしい・・・!・・・えと」
「・・・!?そういえば言ってなかったね。私は南楓!本当にありがとう!」
「ど、どういたしまして。南さん」
「楓でいいよ―!年も同じくらいだしさ!」
「じゃ、じゃあ・・・かえで、ちゃん、」
「よろしくね、しえみちゃん!」
「は、はい・・・!」
「・・・なんか俺ら置いてかれてね」
「名前も聞いてなかったしねー(知ってるけど)」
「プレイス・・・回復してからでも見ていていいでしょうか・・・」
菊は考える方向が別だ。
「は!ごめんなさい!私、プレイスのことになると目の前が見えなくなっちゃって・・・!」
「・・・いいですよ。そういうこともあるでしょう(実際いるしな)」
「聞いてたかもしれないけど、私は南楓。ちょっと用事があって首都に向かってるの」
「俺は坂田銀時、こっちがキョン。」
「私はこなた!よろしくね~」
「本田菊といいます。このこはポチ君です」
「キャン!」
「首都かー・・・私たちも首都に向かってるんだ」
「・・・!本当に・・・!?」
「まぁ・・・・・な。」
「だったら首都まで一緒に行きませんか!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「そ、そうですよね!急にこんなこと・・・・・・・・・失礼ですよね」
「・・・・・・・」
「で、でも・・・・・・!!私、役に立ちますから!それに首都まではすぐそこの洞窟を出ればすぐです!それなら、いいですよね!首都に着いたら私は私の用事をしますし!!」
ーチャラチャラチャラチャラー♪
ー楓が勝手に仲間になったー
「・・・っておい!!」
「いいんじゃない?大勢の方が楽しいしさ♪」
「私も賛成です。戦力は大いに越したことありません」
「・・・・・俺はどっちでも」
「多数決でも決まりじゃない!ちょっとの間だけどよろしくねー!」
「・・・・・たく、首都に着くまでだからな!」
「じゃあちょっと早いけど、私たちも休もうか。」
話がまとまったところでこなたが切りだす。
「ああ、そうだな」
「そうですね・・・身体も疲れてきましたし」
それにキョン、菊は賛成する。本人は覚えてなさそうだが・・・疲れるのは妥当だろうか。
今夜はこの宿屋に泊ることとなった。
「・・・あの、私はこのこのこと見ておきますね。」
「私も手伝うよ!」
「あ、ありがとうございます///楓ちゃん・・・」
しえみと楓はプレイスの看病をすることに。
「あーたる・・・さっさと部屋に行こうぜ」
他の4人も、部屋に向かった。
次の日、まさかあんなことが起きるなんて、この時は誰一人思ってはいなかった。
もうすぐ、なんとなく過ぎていく、平凡は終わりを迎えるー。
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