第2章 第7話 エントの森

この世界の真実を調べるため、首都に向かうキョン達。

さて、この旅はどんな出会いが待っているのか。(ポケモン風)

 

 

エントの森

「この森を通って町に行くんだね!」

「そうですね、首都へ行くにはこの森を通るのが一般的ですから」

「にしてもこの森・・・なにかでそうなんだが」

「そりゃあでるでしょ!きっとこれRPGでいう初のダンジョンだよ!!」

「RPG・・・?」

「い、いや。。こなたの言うことはあまり真に受けなくてもいいぞ」

「それどういう意味さー!(ふぅ、、危なかったぁ・・・)」

不可解な単語に銀時が反応するが、キョンとこなたはなんとかやりすごす。

こなたの言うとうり、この森は初のダンジョンで魔物もでるし宝箱も数個落ちてる。

宝箱はRPG要素なので本編では表現はしない方向で^^;

4人と1匹は森をどんどん進んで行った。

 

ガサッ

 

と、進んでいくと当然魔物と遭遇するわけで。。

 

「で、出た!」

「行くぞ!」

それぞれ、刀やロッドなどで魔物と対峙し次々に倒していく。

「スプラッシュ!」

銀時が最後のとどめに水の技を出すと、魔物は全部倒れた。

「ふぅ・・・・・」

「この調子だと今日中には森をでられそうですね」

「・・・・・まぁ、そんなに広くない森だからなぁー。半日もあればでれるんじゃねーの」

銀時と菊が普通に会話をしている中、キョンはある疑問を抱いていた。

(あのスプラッシュとかいう技…どういう仕組みなんだ?あんなの使えないはずだよな)

前は木刀一つで戦ってきた男だ。そんな魔法技使えるわけがないというより想像がつかない。

だが、銀時は当たり前のようにその技を使っている。

菊も同様、前はおそらく治癒術なんてできなかっただろうが今はヒールというだけで癒しの力で傷を治せるようである。

こなたの場合は大剣を使い攻撃をするだけで特殊な技は使ってない。

キョン自身、ライフル2丁を使ってどうにか魔物をひるませることができる程度だ。

不思議な・・・魔法のような力は使えるはずがない、が実際二人は使ってる。

ファンタジーな世界なのならあたりまえだろう。

「ねぇねぇ二人とも、そのリングってどこで手に入れたの?誰でも使えるって聞いたんだけどさぁ中々手に入んなくって」

思考を巡らせているキョンを察したのかどうかは分からないが、こなたはさりげなく聞く。

「私はもともと実家にあったものを持ってきました」

「・・・俺はある奴からもらったんだ。」

「やっぱり手に入りにくかったりする?」

「そうでもないですよ。お店で売ってるとも聞きましたし」

「たまにだがモンスターが落とす時もあるしな・・・ほら、さっそく見つけたぜ」

「?」

銀時が指さす先の足元を見れば、そこに何か光るものが見える。

こなたは近寄ってそれを拾う。

「ほ、ホントだ!!ホントにあった!」

「これは、、ファイアリングですね。」

「ファイアって炎のことだよね!よーし・・・」

こなたはファイアリングを装備した。

「ファイヤー!!」

こなたが叫ぶと、リングが光って手から炎が出る。

その炎は勢いを増し、その先にある木に着いた。

当然のことながら、火は広がり木は燃えていく。

「「「「ぎゃああああああ!!!」」」」

「このままじゃまずいぞ!」

「わわわっ!い、勢いつけすぎちゃた・・・;」

「言ってる場合じゃないですよ!!このままじゃ」

「・・・スプラッシュ!」

3人があふためいてる中、銀時は技を出しなんとか火を消し止めた。

「ふぅ・・・・・」

「ため息つきたいのはこっちだっての・・・」

「ははは、ごめんごめん」

「銀時君がアクアリングをおもちになってて助かりました」

「こんなところで騒ぎ起こしてたまるかっての」

「そ、そうだよな」

(癒しのリングにファイアリング、アクアリングか・・・あの技が使えるのはそれらのおかげってわけだな。。)

キョンは心の中でつっかえていたことが一つ解決したことで肩を下ろした。

「さ、ここらで休憩にしようぜ。さっきのボヤ騒ぎで魔物も近付いてこないだろうしな」

といいつつ、みくるから渡されたチョコパフェを取り出す銀時。

「・・・そうですね。まだ少し距離ありそうですし」

「賛成~!」

「キョンは食べないのか?なんなら俺が「食べます!」

「チッ」

「いちい舌打ちすんじゃねー」

銀時が冗談交じりに言うのをキョンは止めるのであった。

「そういえばキョン君は何かリングをお持ちですか?」

「え!?いや、俺は・・・・・・」

「あれ、お前持ってなかったけ?」

「あ、ああ・・・」

「そうでしたか、私はてっきりグルメリングなど補助系の物をお持ちかと。。」

「グ、グルメリングって・・・」

「なんだよそのリング・・・どうせならパフェリングとか糖分リングとかが欲しいっての」

「私は厨二病リングとか、カオスリングとかかな~?」

「な、なんなんだそのリングは・・・!・・・ホントにあるんじゃないだろうな。。」

「いや、あったらいいなぁーって」

「えっ!?ないんですか??」

「・・・・・・・・」

その場はなんとかおさまったのであった。

銀時の言ったように、食べている間は魔物はこなかった。

パフェも食べ終わり、再び森を進んでいく一行。

「キャンキャン!」

「ポチ君?」

突然、ポチ君が鳴き出し、その場からかけていった。

4人はそれを追いかけていく。

「・・・何かあるようです」

「いったい何が・・・!」

そんな彼らの前に、人影が見えた。

なにやら、一人で魔物と戦っているようだ。

「人だな・・・・・」

「女の子みたいだけど・・・」

「・・・!何かと戦ってますよ!魔物でしょうか」

「ええええ!?何それ!!」

菊の言葉にこなたは驚く。

「どうやら、もう終わる見たいだぞ。」

その少女一人は何かこちらからはうかがえ知れないが持っているようである。

次の瞬間、彼女の手元が光ったと思えば魔物はそのまま逃げて行った。

(・・・魔物が逃げた?)

「あ!」

菊が声を上げたのを聞き、彼女の方を見るとさっきとは別の魔物ーウルフだろうか…がそこにあらわれていた。

彼女はもうだいぶ体力も少ないようで、新たな魔物の登場に気づくのが少し遅れてしまったようだ。

「おいおい、こりゃ・・・」

魔物は彼女に襲いかかった。

だが、それは直前で阻止される。

<ドガッ>

その瞬間、銀時の蹴りが魔物にクリンヒットしたからだ。その反動で魔物は遠くに飛ばされる。

だがそれだけでは魔物は倒れない。再び立ち上がろうとするが。

「シャドウ!」

菊による攻撃で魔物は遠くへ逃げて行った。

「ふぅ・・・」

一息つく。どうやらもう魔物はいないようだ。

「あの、ありがとうございました!」

「・・・ああ」

「いえ、無事でよかったです。・・・!けがを」

彼女は怪我をしていた。といってもかすり傷程度だが。。

「ああっ!平気です!自分で治せますから!!」

そういうと、彼女は自分で傷を治した。菊と同じように手から光を放っていた。

年はキョンやこなたと同じくらいだろうか、髪を二つ縛りにしている。

「それは・・・あなたもリングをお持ちで?」

「・・・いいえ。最近使えるようになったんです。」

(・・・・・この世界では、リングなしで何の力の使えない人間でも使えるもんなのか、、)

「いやーさすがだねぇ!!私の出番なかったよ!!」

こなたがそこに割って入る。

「あのタイミングで出て行くなんて、なかなかできそうでできないもんね」

「・・・身体が勝手に動いただけだっての」

銀時はそっぽを向いて言う。

「・・・銀時お前」

「もしかして照れてます?」

「・・!照れるわけねーだろっ・・・ちょっと安心しただけだ」

菊の指摘にちょっとむきになる銀時。分かりやすい。

「本当にありがとうございました!じゃあ、私はこれで」

「・・・・・おい、お前一人か?」

「そうですけど・・・大丈夫です!グリーナはすぐそこですから!」

彼女はその場からかけて行く。

「・・・キョン、あの子って」

「・・・俺、少女漫画にはそんな詳しくないんだ」

「・・・ですよねー・・・」

 

「いたっーい!」

その数メートル先で彼女はこけてしまったようだ。

 

やれやれと思いつつも、彼女の元へいく一行であった。

 

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