第1章 第3話 変わった世界

「はぁ、はぁ」

ただがむしゃらに走ってついたのは、町のはずれ。

目当ての人物が見当たらず、周りを見渡しながら肩をすくめて乱れた呼吸を整えた。

ふと顔を上げると探していた当人の後ろ姿が見えた。

「・・・っ・・・長門・・・!」

長門と呼ばれた女ー・・・長門有希は短髪で一件おとなしそうなごく普通のーいや、正確には情報統合思念体・・宇宙人がいた。

詳しく話すと長くなるのでここはググッてくれたらありがたい。

キョンは何もためらわずにその近くへ行く。

「・・・長門、これは一体・・・」

たまらず、疑問を問いかけると

「世界が、変わった」

と、一言だけ呟いた。

そこに沈黙がながれる。しばらくして

「・・・どういう意味だ?」

「世界が今までとは違う世界になった。あなたは以前の世界の記憶がある、ただそれだけ」

その答えに余計に頭を抱えたくなった。意味が分からない。

「違うって・・・どこが違うんだ。」

「歴史、生活、記憶・・・」

「まてまて!じゃあ俺はなんで覚えてんだよ。こうなった原因はっ」

「原因は涼宮ハルヒによるものではない。」

「!?」

あいつの・・・ハルヒの仕業じゃない・・・だと・・・!

涼宮ハルヒ・・・簡単にいえば以前の世界のキョン達がいる世界の主人公。なにかと事件はハルヒがひきおこすが今回は違うらしい。

「以前の記憶があるのは特異体質が原因と考えられる。それは、一人とはかぎらない」

「・・・・・・俺と同じように覚えてる奴もいるってことか。」

「そう・・・」

(なら、長門も覚えているってことか?)

「長門は・・・って・・・お前・・・!!」

気がつくと、長門の身体は薄くて今にも消えそうになっていた。

「この身体は世界が変わる間際にプログラムされたもの。長くはもたない」

「・・!?」

まてまてまて!思考が追いつかん!プログラム!?

そう考えている間にも、時間は迫っていた。

「!俺は・・・俺はどうすれば」

「・・・この世界を見て回るしかない。そしたらな・・・・か・・・ない」

「何言って・・・」

「・・・を・・して・・・・世界を・・・て」

「・・!長門っ!?長門っ・・・!!」

とぎれとぎれに言葉を発して長門は消えていった。

(世界を・・・まわるか・・・なんだってんだ、たくっ)

いよいよ分からなくなってきたキョンは頭を抱えてその場に座りこんだ。

銀さんたちの様子がおかしいのも、世界が変わったせいで・・・。

服装やあの魔物も・・・・・。

(おちつけ、落ち着くんだ俺・・・)

世界は変わった・・・。歴史も、生活も、記憶も・・・。

それはなぜか俺は以前の世界を覚えてて他にもそんな奴がいるってことだな。

ならこの世界での俺の記憶は・・・。分からねぇ。

だが、銀さんが親友だなんだとか言っていたのはここでの生活も記憶も存在していたってことだ。

いっそのことそうしてくれたら逆にありがたかったかもな・・・。

考え込んでいると、後ろからふと気配がした。振り返る。

「ワンワン!」

「あっ!いましたよ、銀時君っ!!」

「おーい。こんな夜中に何して・・・って!大丈夫かお前!?顔真っ青だぞ・・・!」

(そりゃ、ならない方がおかしいわ!!)

急に世界が変わっただとか言われて途方にくれない方がおかしいだろう。

(・・・でも)

二人と一匹が来て少し安心している俺がいた。急ぎ足で近付いてきてくれる人たちに。

(・・・あれ、なんか急に眠気が・・)

銀さんたちがキョンのもとにたどりつくとほぼ同時か、キョンはそのまま意識を手放した。

重力によって、力のなくなった身体が倒れこむ。

「って、え、おいキョン!!?キョーン!」

「これは。。眠っていらっしゃいますね。」

「まじでか!今ここで!?」

「・・・はい」

「ちょ!起きろキョン!こんなところで寝るな!宿屋まで距離あるぞ!?ちょっと!キョン、キョンくーん!!!」

いろんな事がありすぎて、おまけに今は夜中。いろいろと限界だったのだろう。

銀さんの叫び声は、町まで聞こえたともいう。

結局、二人で抱えて宿屋までもどることにした。

 

 

 

ここは誰もしらない場所。

薄暗い部屋の中に、黒い影。

でかい身体をして仁王立ちをしているのが一人。そしてその前に膝蹊く3人。

「・・・・・報告は、以上です」

「そうか、無事に世界は変わったのだな」

「はい!」

「・・・それで、以前の記憶を持つ者たちの可能性は・・・」

「十分にあります!記憶を維持できるツワモノも少なくないですし・・・」

「やはりそうか・・・。では、そのものをすべて見つけ出し、生きて捕えろ。いいな」

「はっ!」

「それからもうひとつの計画も進んでいるな?」

「はっ!もちろんです!もう手はうってあります!」

「そうか・・・よし、さがれ!」

「「「はっ!!!」」」

三人は一瞬で姿をけし、身体のでかいやつが残る。

「ふふ・・・私の計画の第一段階は成功といっていいだろう・・・。これからが楽しみだ」

 

 

第一章 完

 

 

 

 

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あとがきんぬ^^

はい、ミントです!ここまで読んでくださった方はありがとうございました!

まだまだ冒険は始まったばかり!!来年もがんばります!

謎とかいっぱいありますが、ちゃんと考えてありますのでご心配なくw

そこのところまで書けるのか不安ではありますけど←

この物語は知ってるとは思いますがRPGを意識して作っているところもあるので、クエスト的な何かを次からはどんどん入れていく予定であります!

クエストに依頼してくる人やその当事者、みちのりで本編には直接かかわらない、かかわれないキャラでも出せるかなと思ったのでクエストは短編とかでまた別にやる可能性もないことはない・・と思いたい。

そこのところも次回、キョン達によってあきらかになるかも・・しれないです。

ま、三人+一匹でこれからいろいろやっていくわけです。基本パーティー。

4人目、5人目はおいおい入れ替わったりする予定。

RPGといえば、王族!帝国!ってことでこいつらも活躍させますw

記憶もちのキャラは皆様でも想像できてしまうんじゃないかなと思います。こいつらも活躍っていうか物語中心人物ぽいよ。

物語は、敵キャラでてきて壮大になってしまっていますが←悪い癖

敵キャラは、敵キャラですので。はいwww つまりは基本世界は変われど変わらないんです。これで分かったかな。。分からなかったらすみません。

ボスも一応あいつかなー・・と思ってたり。考えてるんだからっ!!←

 

それでは、、長くなってしまいましたが。。ここまで読んでくださった方は感謝!!

来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお過ごしくださいませー^^

2010.12.31